Lotus Notes/Domino (R) をこよなく愛して。。。。 -6ページ目

iNotesのContactsの会社の読み仮名列の翻訳漏れ

V9の時はどうだったか覚えていませんが、V11.0.1/V12.0.1のiNotesの連絡先(Contacts)一覧の列のTitleが翻訳されていないという障害があります。

 

この障害は、FPに関わらず、最新のFPであるV11.0.1FP5/V12.0.1FP1でも発生します。

 

この障害は列のTitleだけでなく、Quick検索の検索対象Listにも影響します。具体的には以下の部分です。

 

 

この障害は、Mailの以下のView設計を修正することにより、回避することが可能です。

Quick検索のSort列の選択肢はViewの列名を表示していますので、列名を変更することで、両方修正できます。

 

発生Version:V11.0.1FP5/V12.0.1FP1

発生Browser:Edge(Chrome)/Firefox

 

変更対象:Mail DB

設計要素:View

設計名称:(iNotes_Contacts)

変更部分:Phonetic company name列の列名

 変更前:Phonetic company name

 変更後:会社のよみがな

 

上記の通り列名を「会社のよみがな」というように日本語に変更することで正常な表示になります。

 

 

Mail Templateを修正して、UserのMail DBへの修正の適用が必要となりますので、Userが多い場合は、夜間にConvertを実行するなどして設計置換してください。

 

IWARedirect DBが正常に起動しない障害

iNotesが提供されてから、UserがServerにAccessした際に、自動的にLoginしたUserのMail DBやPortal画面などに遷移させるためのDBとしてIWARedirect DBというのが提供されているのは皆さんもご存知だと思います。

 

iNotesは新規に使い始めるUserも少ないと思いますので、今更、新規にIWARedirect DBを作成されることは滅多にないとは思いますが、V11.0.1やV12.0.1でIWARedirect.ntfから新規にDBを作成した場合に、Link文書が見つからないというErrorでSetup画面が表示されず、DB自体が開けないという障害が発生します。

 

V9やV10では試せておりませんが、恐らく、HCLに移管後にFormのLogoなどを変更したVersion以降で発生していると思われます。

 

原因は、IWARedirect DBはDBの起動Optionで『「アプリケーションについて」文書の最初の文書リンクを起動する』Optionが設定されていますが、「アプリケーションについて」文書の先頭に設定されている文書リンクが間違っているためです。

 

この問題は、以下の手順で修正可能です。

 

1) 新規に作成したIWARedirect DBの起動Optionを『「アプリケーションについて」文書を開く』に変更

2) 新規に作成したIWARedirect DBを開く

3) 「アプリケーションについて」文書の先頭にあるリンクをクリックして、DB起動時と同じErrorが表示されることを確認

4) 「アプリケーションについて」文書を閉じ、表示されたViewに1文書のみ存在することを確認し、その文書を選択して文書のLinkをCopy

5) 新規に作成したIWARedirect DBをDesignerで開く

6) リソース>ポリシー文書の設計を開き、先頭の文書Linkを上記4)でCopyした文書Linkに置換

7) 新規に作成したIWARedirect DBの起動Optionを『「アプリケーションについて」文書の最初の文書リンクを起動する』に戻す

 

上記により、DB起動で正しく設定画面が表示されるようになります。

 

ちょっと興味があったので、TemplateのIWARedirect.ntfを開いてみると、正常に設定画面が開き、何の問題も無いように見えます。

このDBはMulti-Lingual DBとして作成されており、Setup時に導入する言語が選択できます(日本ではDefault日本語)。

Setup画面のPropertyから見ると、常に英語用($LANGUAGE="en")のSetup画面へのLinkが開いています(画面は日本語で表示されます)。

FormなどはMulti-Lingual設定が出来、DB Setup時に言語を選択して導入されるのですが、「アプリケーションについて」文書については、Multi-Lingual設定が出来ませんので、そこに固定的な文書Linkを設定していることが原因だと思います。

 

このことから、Setup時に日本語に加え、わざと英語を追加してやると正常に稼働します。

 

 

 

 

V9.0.1FP3以降AdminPでの高速Replica動作条件が追加

みなさん、Domino Cluster環境でMail DBなどのNotes DBをCluster ServerにReplicaする際にはAdminPによる高速Replicaが動作することはご存知だと思います。

Streaming方式で高速に相手サーバにReplicaを作成するという機能です。

 

この機能ですが、V9.0.1FP3以降では高速Replicaが動作する条件が追加となっていますのでご注意ください。

 

追加された部分は、上記Technote記載の、

 

「Domino 9.0.1 FP3 以降で複製元データベースの ODS バージョンが、複製先 Domino サーバー上の Domino ディレクトリデータベースの ODS バージョンと異なる場合」

 

という部分です。

 

Notes/Dominoを長年利用されてきたユーザでは、新しいODSの恩恵を受けるため、以下のようなnotes.iniを設定され、新規に作成されるDBについては新しいODS VersionでDBが作成されるように設定されているかと思います。

 

ODS 52 : Create_R9_Databases=1

ODS 53 : Create_R10_Databases=1

ODS 55 : Create_R12_Databases=1

 

しかし、Domino Directory(names.nsf)に関しては、ODSをVersion Upせずに以前のままということもあるのではないでしょうか?

そのような場合、上記の追加された条件に合致してしまい、AdminPの高速Replicaが動作せず、通常のReplica作成要求が生成されるという動作になります。

実際のAdminPの高速Replica作成要求の結果には、以下のように記載されます。

 

"Received the status -- Accelerated Create Replica request not supported due to ODS mismatch between source DB and target server. -- trying to create DB\Test.nsf on DomSrv2/ACME; a replica creation request has been generated for further processing."

 

何故、こんな実装にしてしまったのかは詳細は不明ですが、Technoteには、以下のように記載されています。

 

Domino 9.0.1 FP3 以前の場合、複製先サーバーで NOTES.INI に CREATE_R9_DATABASES が指定されている場合でも、高速レプリカにより複製元サーバーの ODS バージョンでレプリカが作成される問題が報告されました。(問題報告番号 GTON9H6K7X )

 

これが障害なのか??と私は思うわけで、Source DBのODS Versionに合わせてDestination ServerにDBが作成されれば何の問題も無いのではないかと思います。

その方がAdministrator ClientからODS Versionを意識することなく、高速Replicaが利用できると思います。

多分、Server移行の際などに、新しいVersionのServerにReplicaを作成する際に古いServerのODSではなく、新しいServerのODSで作成したいという要望があったのではないかと想像していますが、移行時であれば、Replica作成後にCompactしてODS Versionを上げれば良いと思うのは私だけでしょうか?

 

回避策として、以下のnotes.iniが提供され、ODS比較するDBをDomino Directory(names.nsf)から他のDBに変更することができるようです。

 

ADMINP_CREATE_DB_ODS_CHECK=<DB Path>

 

少し試した限り、Server再起動などは伴わず、動的に変更できるようなので、複製元DBのODSを確認し、複製先の同じODSのDBを探して指定すると、Technoteに記載されている3.の条件となり、高速Replicaが実行されます。

 

1. 複製元サーバーに NOTES.INI パラメータ「ADMINP_CREATE_DB_ODS_CHECK=データベース名」が指定されているか確認する。

2. INI パラメータが設定されていない場合、もしくはパラメータに指定されたデータベースが無い/アクセスできない場合、複製先サーバーの Domino ディレクトリ(names.nsf)の ODS バージョンを確認し、複製元サーバー上のデータベースの ODS バージョンと比較する。

3. INI パラメータが設定され、パラメータに指定されたデータベースにアクセスできる場合、そのデータベースの ODS バージョンと複製元サーバー上のデータベースの ODS バージョンとを比較する。

4. 複製先サーバー上に作成されるデータベースの ODS バージョンが、複製元サーバー上のデータベースの ODS バージョンと異なる場合、以下のメッセージが表示され、高速レプリカは実行されません。
"Accelerated Create Replica request not supported due to ODS mismatch between source DB and target server." 

 

しかし、運用する立場としては、日々の業務で早くReplicaを作成して欲しいわけで、こういうことに気を使いながら、運用しなければならないとしたら、そちらの方が大変なのではないでしょうか?